胃憩室

胃憩室とは?
Gastric Diverticulum-01

胃憩室とは、胃の壁の一部が外側へポケット状にふくらんだ状態をいいます。
胃の筋層が弱い部分にできると考えられており、大腸憩室に比べると非常にまれです。
多くの場合は 胃カメラやバリウム検査で偶然に見つかる良性の変化で、そのまま経過観察となることがほとんどです。

胃憩室の原因
Gastric Diverticulum-02

多くは、生まれつき胃の壁が弱い部分にできる「先天性」と考えられています。
特に胃の入り口付近(胃底部)にできる憩室が多く、普段は無症状で生活に支障をきたすことはほとんどありません。

胃憩室の症状Gastric Diverticulum-03

胃憩室のほとんどは 無症状 で、日常生活に影響を及ぼすことはありません。

ただし、まれに以下のような症状がみられることがあります。

  • 胃もたれ
  • みぞおちの不快感
  • 吐き気

憩室に食べ物などがたまることで炎症を起こすことがあり、この状態を「胃憩室炎」といいます。
憩室炎になると、上記症状が強く出たり、腹痛や発熱を伴う場合があります。

また、ごくまれではありますが、憩室からの出血や、穿孔(胃の壁に穴が開くこと)を起こすことがあります。
その場合は、吐血・黒色便・急激な腹痛など重い症状につながることがあります。

なお、症状がある場合でも、実際には憩室そのものではなく、胃炎・逆流症など他の疾患が原因であることが多い とされています。

胃憩室の診断・検査Gastric Diverticulum-04

胃憩室は、主に次の検査で確認できます。

胃透視(バリウム検査)

検診や人間ドックで偶然見つかることがあります。

上部内視鏡検査(胃カメラ)

  • 胃の内側を直接観察できるため、最も有用な検査方法です。
  • 当院では、鎮静剤を使用し、できるだけ苦痛の少ない胃カメラを心がけています。

他院のバリウム検査で胃憩室を指摘された方、
あるいは、胃憩室だけでなく 他の疾患が隠れていないか心配という方は、
ぜひ一度 胃カメラでの精査をご検討ください。

胃憩室の治療Gastric Diverticulum-05

基本的に治療は不要 です。
胃憩室自体が強い症状や合併症を起こすことは非常にまれで、通常は経過観察のみで問題ありません。

ただし、以下の場合には追加の対処が必要になることがあります。

  • 強い胃の症状が続く場合
  • 憩室内に食べ物が溜まりやすい場合(非常にまれ)
  • 憩室に炎症(憩室炎)が起きた場合

必要に応じて薬物治療や、まれに外科的治療を検討します。

さいごにGastric Diverticulum-06

胃憩室は、胃カメラで見つかることのある 良性の構造変化 です。
多くの方は治療の必要はなく、日常生活への影響もほとんどありません。

ただし、症状がある場合には、憩室ではなく別の胃の病気が隠れている可能性があります。
気になる症状が続く場合や、健診で指摘された場合は、どうぞお気軽にご相談ください。