ピロリ菌検査・除菌

ピロリ菌検査についてHelicobacter pylori-01

ピロリ菌とは?

  • ヘリコバクター・ピロリ菌 は胃の粘膜に生息する細菌です。
  • 鞭毛(べんもう)と呼ばれるらせん状の細かい毛で胃の中を自由に動き回れます。
  • 「ウレアーゼ」という酵素を持つため、胃酸の強い環境でも生きることができます。

ピロリ菌検査を受けたほうがよい理由

ピロリ菌は、胃がんの発症に深く関係していることが知られています。
感染していても初期にはほとんど自覚症状がありませんが、
長期的には

  • 慢性胃炎
  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • 胃がん

などの原因になることが知られています。
そのため、ピロリ菌に感染しているかどうかを正確に調べることは、将来の病気を予防し、治療方針を決めるうえでとても大切です。
ピロリ菌が「陽性」と診断された方には、お薬による除菌治療をおすすめしています。

当院での取り組み

当院では、胃カメラを受ける際の問診で、ピロリ菌に関する質問を行っています。
たとえば、次のような点をおうかがいすることがあります。

  • 以前にピロリ菌を調べたことがあるか
  • 今回、検査を希望されるかどうか
  • 過去に除菌治療を受けたことがあるか
  • 除菌後、どのくらいの年月が経っているか
  • 除菌が成功したかどうか(陰性を確認したか)

わかる範囲でお答えいただければ、今後の検査や治療に役立ちます。

ピロリ菌感染の原因、経路
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家庭内感染

  • 幼少期、親や祖父母との食べ物の共有や口移しで感染することがあります。
  • 一度感染すると、除菌しない限り胃に住みつきます。
  • 家族に感染歴がある場合は、検査をおすすめします。

衛生環境が十分ではなかった時期・地域での感染

  • 昔は井戸水などで感染することがありました。
  • 現在では衛生環境が改善され、若い世代の感染は少ないですが、中高年では感染者が多い傾向があります。
  • 海外(特に発展途上国)での生活歴がある方も感染リスクがあります。

医療現場での感染

  • 過去に医療器具を介した報告はありますが、現在は稀です。
  • 当院での内視鏡関連機器はガイドラインに沿って、適切な洗浄・消毒・滅菌し、感染対策を徹底しています。

当院でのピロリ菌検査(種類・特徴・注意点)Helicobacter pylori-03

当院では、症状や検査目的に応じて複数のピロリ菌検査を行っています。
それぞれ特徴や適した場面が異なるため、患者さまの状態に合わせてご提案いたします。

尿迅速検査(尿中抗体検査)

尿を用いてピロリ菌に対する抗体の有無を調べる検査です。
専用の試験紙を使用し、短時間で結果を確認できます。

検査をご案内する主なケース
  • 胃カメラでピロリ菌感染が疑われた場合
  • 問診から感染が疑われる場合
  • ピロリ菌検査をご希望された場合 など
特徴
  • 尿検査のみで体への負担が少ない
  • 約15分で判定。当日中に結果をお伝えできます
  • 比較的簡単に受けられる検査です
食事・お薬について
  • 基本的に食事制限はありません
  • 多くのお薬の影響を受けにくい検査です
注意点
  • 過去に感染していた場合でも陽性になることがあります。そのため、「現在感染しているか」を正確に判定できない場合があります

呼気検査(尿素呼気試験)

検査薬を服用し、服用前後の呼気(吐く息)を調べる検査です。
ピロリ菌が持つ「ウレアーゼ」という酵素を利用して判定します。

検査をご案内する主なケース
  • ピロリ菌除菌後の判定
  • 現在の感染状況をより正確に確認したい場合 など
特徴
  • 体への負担が少ない
  • 精度が高い検査です
  • 除菌判定の第一選択となる検査です
注意点
  • 採取した呼気は専門検査機関へ提出するため、結果は後日説明となります
  • 飲食や喫煙等の制限があります
  • 一部のお薬は検査結果に影響するため、事前の休薬が必要になる場合があります

血液検査(ピロリ菌抗体検査)

採血を行い、血液中のピロリ菌抗体を調べる検査です。

検査をご案内する主なケース
  • 内視鏡ドック
  • 健康診断のオプション
  • 必要時のスクリーニング検査 など

特徴
  • 採血のみで行える検査です
  • 食事や薬の影響を受けにくい検査です
  • 外部検査機関へ提出するため、検査結果は後日ご説明いたします。

食事・お薬について
  • 基本的に食事制限はありません
  • 多くのお薬の影響を受けにくい検査です

注意点
  • 過去の感染でも陽性になることがあります。そのため、現在の感染状況を正確に反映しない場合があります

ピロリ菌検査の費用Helicobacter pylori-04

胃カメラ+ピロリ菌検査

約2,000〜10,000円程度
(保険負担割合・検査内容により異なります)

ピロリ菌検査のみ

約1,000〜5,000円程度
(検査方法・保険適応の有無により異なります)

※尿検査・血液検査・呼気検査など、検査方法によって費用は異なります。
※保険診療でピロリ菌除菌治療を行う場合は、原則として胃カメラ検査が必要となります。

ピロリ菌除菌についてHelicobacter pylori-05

ピロリ菌感染が確認された場合、飲み薬による除菌治療を行います。
通常は、

  • 胃酸を抑える薬
  • 2種類の抗生物質

を1週間内服していただきます。
除菌に成功することで、

  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発予防
  • 慢性胃炎の改善
  • 胃がんリスク低下

などが期待できます。

除菌治療の流れ

STEP
胃カメラ・ピロリ菌検査

STEP
ピロリ菌感染の確認

STEP
除菌薬を1週間内服

STEP
約2か月後に除菌判定(呼気検査など)

除菌後も胃カメラ検査が大切です

ピロリ菌の除菌に成功すると、胃がんのリスクを下げる効果が期待できます。
しかし、除菌後に胃がんのリスクが完全になくなるわけではありません。
特に、

  • 長期間ピロリ菌に感染していた方
  • 萎縮性胃炎を指摘されている方
  • 胃がんの家族歴がある方

では、除菌後も注意が必要です。
そのため当院では、除菌後も定期的な胃カメラ検査をおすすめしています。
胃カメラ検査を継続することで、

  • 胃炎の状態確認
  • 胃がんの早期発見
  • 胃ポリープなどの確認

につながります。
早期の胃がんは自覚症状が少ないことも多いため、症状がなくても定期的な検査が大切です。
当院では、患者さまの胃の状態や既往歴に応じて、適切な検査間隔をご提案しています。

ピロリ菌検査・除菌をご希望の方へ

当院では、総合病院で消化器内科・内視鏡診療に従事してきた医師のもと、適切な検査・診断・除菌治療を行っています。

胃の症状が気になる方や、健診異常を指摘された方、ピロリ菌が気になる方はお気軽にご相談ください。

よくある質問Helicobacter pylori-06

ピロリ菌の除菌が成功する確率は?

薬の種類や耐性菌の有無で成功率は変わりますが、一時除菌では約7割の方が成功しています。一次除菌がうまくいかなくても、二次除菌で8~9割と、ほとんどの方が成功しています。

ピロリ菌の除菌で失敗するときはどんなとき?

耐性菌生活習慣によって成功率が前後します。除菌の失敗例のうちほとんどを占めるのが、指示通りの服用ができなかった(忘れてしまった)、自己判断で中止してしまった場合です。除菌に失敗すると、ピロリ菌が耐性を持ってしまうことがあるため、十分な注意が必要です。