胃悪性リンパ腫

胃悪性リンパ腫とは?
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悪性リンパ腫は、リンパ球という免疫細胞が異常に増殖する「血液のがん」の一種です。胃に発生したものを「胃悪性リンパ腫」と呼びます。
悪性リンパ腫は全身に起こりうる病気ですが、消化器の中では胃が好発部位とされています。胃に発生する悪性リンパ腫で最も多いのは「胃MALT(マルト)リンパ腫」、続いて多いのが「びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)」で、この2つがほとんどを占めています。

胃悪性リンパ腫の種類と特徴
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胃MALT(マルト)リンパ腫

胃MALTリンパ腫は、胃に発生する悪性リンパ腫の中で最も多くみられるタイプです。
特徴的なのは、多くの症例でヘリコバクター・ピロリ菌感染が発症に関わっていることが知られており、ピロリ菌の除菌治療だけで病変が改善・消失するケースが多い点です。
そのため、診断後はまずピロリ菌の有無を確認し、除菌治療を行うことが重要になります。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、胃悪性リンパ腫の中でも進行が比較的早く、大きな病変を形成しやすいタイプです。内視鏡では進行胃がんに似た形態を示すこともあります。

一部はMALTリンパ腫が進行して発生するとされますが、初めからDLBCLとして現れる例もあります。
治療は 化学療法(抗がん剤+抗体治療) が中心で、病変の広がりに応じて 放射線治療を併用 することもあります。

胃悪性リンパ腫の原因Gastric Lymphoma-03

ピロリ菌感染(特にMALTリンパ腫)

ピロリ菌による慢性的な刺激がリンパ組織を増殖させ、MALTリンパ腫の発症と強く関連しています。

慢性炎症によるリンパ組織の変化

ピロリ菌以外の慢性胃炎や、免疫反応の持続によってリンパ球の異常増殖が起こることがあります。

遺伝子異常・免疫異常

細胞の増殖をコントロールする遺伝子の異常や、免疫機能の異常が関与している場合があります。

明確な原因が特定できないこともあります

胃悪性リンパ腫は、胃がん(腺がん)と比べて発症メカニズムが多様で、はっきりと原因を特定できないケースも少なくありません。

胃悪性リンパ腫の症状Gastric Lymphoma-04

胃がんと同様に、初期には無症状であることが多い病気です。

進行に伴い、次のような症状がみられる場合があります。

  • みぞおちの痛み・違和感
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 嘔気・嘔吐
  • 黒色便(出血による)

症状だけでは胃がんとの区別がつかないため、診断には上部内視鏡検査(胃カメラ)が不可欠です。

胃悪性リンパ腫の診断・検査Gastric Lymphoma-05

胃悪性リンパ腫の確定診断には、胃カメラ(上部内視鏡検査)と生検が中心となります。

胃悪性リンパ腫は多様な形態を示すため、早期胃がんとの区別が難しいこともあります
そのため、内視鏡での観察だけでは診断が確定できない場合が多く、基本的には生検での病理組織検査が必要となります。

当院では胃カメラ検査を第一に行い、必要に応じて以下の検査を組み合わせることがあります。

  • ピロリ菌検査(MALTリンパ腫で特に重要)
  • CT で病気の広がり(ステージ)を評価
  • 血液検査で全身状態の把握、治療方針(抗がん剤使用の可否など)を検討
  • 必要に応じて、PET-CTなどの精密検査が可能な専門医療機関をご紹介します。

胃悪性リンパ腫の治療Gastric Lymphoma-06

MALTリンパ腫

胃MALTリンパ腫では、ピロリ菌が陽性であれば第一選択はピロリ菌の除菌治療です。

除菌後、多くのケースで病変が縮小または消失します。
ただし、改善が十分でない場合には、放射線治療や薬物治療を検討することがあります。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)

DLBCLでは、標準治療として抗がん剤を用いた化学療法が中心です。
病変の広がりや状況に応じて、外科手術や放射線治療が追加されることもあります。
進行例では高度な治療が必要となるため、血液内科専門施設での治療が基本となります。

さいごにGastric Lymphoma-07

胃悪性リンパ腫は胃がんとは異なる「血液のがん」であり、種類や進行度によって治療方針が異なります。
初期には症状が出にくいため、違和感や検診での異常を放置せず、早めに内視鏡検査を受けることが大切です。

当院では、胃カメラによる精密検査と生検を行い、必要に応じてピロリ菌の有無も確認しながら適切な治療方針をご提案しています。
不安な症状がある方や検診で指摘された方は、どうぞお気軽にご相談ください。