胃ポリープ

胃ポリープとはGastric Polyps-01

胃ポリープとは、胃の粘膜の一部がきのこのように盛り上がった良性の隆起をいいます。
ポリープのほとんどは、がんではなく良性であり、健康診断や胃カメラ検査で偶然見つかることが多いです。
ポリープの種類によって、放っておいてよいものと、治療や切除が必要なものがあります。

胃ポリープの種類
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胃底腺ポリープ

  • 現在、最も多く見られる良性のポリープです。
  • 胃の上部(胃底部〜胃体部)にできる、小さく半透明な隆起が特徴です。
  • ピロリ菌がいない方に多く見られ、がん化のリスクは非常に低いとされています。(ごくまれに「家族性大腸腺腫症」という遺伝性の病気で多発し、がん化することがあります。)
  • 1つだけでなく、複数個できる(多発する)こともあります。
  • ピロリ菌除菌後に目立つようになることもあります。
  • 通常は治療の必要はなく、定期的な経過観察のみで十分です。

※胃底腺ポリープとよく似た形をした「胃底腺型胃がん」というがんがあります。

  • 胃底腺ポリープ:良性で、がん化リスクはほとんどありません
  • 胃底腺型胃がん:見た目は似ていますが、がん細胞を含みます

そのため、胃カメラで見ただけでは区別が難しく、疑わしい場合は組織検査(生検)を行います。

過形成ポリープ

  • 胃の粘膜が炎症によって過剰に再生してできるポリープです。
  • ピロリ菌感染慢性胃炎が関係しており、胃の下部(前庭部)に多く見られます。
  • 出血を伴うことがあり、慢性的に少量の出血を繰り返すことで鉄欠乏性貧血を起こすこともあります。
  • ほとんどは良性ですが、大きいものや形がいびつなものは、まれにがんを含むことがあります。
  • ピロリ菌除菌によって自然に縮小または消失することも多いです。

胃腺腫

  • 良性腫瘍の一種ですが、将来的に胃がんへ変化する可能性がある「前がん病変」として扱われます。
  • 長年の胃炎やピロリ菌感染により胃粘膜が腸のように変化(腸上皮化生)した部分から発生します。
  • 胃の中部〜下部に多く見られます。
  • サイズが大きいものや形が変化しているものは、内視鏡によるポリープ切除(ポリペクトミー)を行うことがあります。
  • 組織検査で「低異型度腺腫」「高異型度腺腫」と診断されることがあります。

胃ポリープの原因Gastric Polyps-03

胃ポリープができる原因には、いくつかの要因があります。

加齢

年齢とともに胃の粘膜が変化し、ポリープができやすくなることがあります。

ピロリ菌感染

長年のピロリ菌感染によって胃の粘膜に炎症が起こり、ポリープができる場合があります。

遺伝的要因

一部では、下記の遺伝性の病気が原因でポリープが多発することもあります。

  • 家族性大腸腺腫症(FAP)
  • Gardner(ガードナー)症候群
  • Peutz–Jeghers(ポイツ・イエガー)症候群
  • 若年性ポリポーシス

ストレスなどの精神的な要因が、直接ポリープの発生原因になることはありません。

胃ポリープの症状Gastric Polyps-04

胃ポリープは、多くの場合 症状がほとんどないことが多いです。
多くは健康診断や胃カメラ検査で偶然見つかることがほとんどです。ただし、まれに以下のような症状が出ることがあります。

  • 胃の不快感や軽い痛み
  • 胃もたれや膨満感
  • 吐き気
  • 黒っぽい便(黒色便・タール便)

胃ポリープの診断・検査Gastric Polyps-05

胃ポリープを診断するには、上部内視鏡検査(胃カメラ)が最も有用です。

上部内視鏡検査(胃カメラ)の特徴

  • 細いカメラを入れ、胃の中を直接観察できます。
  • ポリープの大きさ・形・場所を正確に確認できます。
  • 必要に応じて、ポリープの一部を採取して調べる組織検査(生検)を行い、良性か悪性かを判断します。
  • 特殊な光(NBI)を用いて、血管や粘膜表面の変化を詳しく観察できます。
  • 色素を散布して、病変の凹凸や表面構造をより詳しく見ることもできます。

これらの検査により、ポリープの種類だけでなく、がんの可能性がある病変がないかも判断できます。
さらに、胃カメラを受けることでポリープ以外の胃や食道の病気の早期発見・予防にもつながります。
当院では、希望に応じて鎮静剤を使用し、苦痛の少ない検査を心がけています。症状がなくても、気になる方はぜひ一度ご相談ください。

胃ポリープの治療Gastric Polyps-06

胃ポリープの多くは良性で症状がないため、すぐに治療が必要なことは少なく、経過観察が基本です。

経過観察

  • 小さく、症状がないポリープは、定期的な胃カメラでの観察で十分です。
  • 大きさや形の変化、がん化のリスクを確認します。

原因に対する治療

  • ピロリ菌感染がある場合は、除菌治療を行うことでポリープの発生や増大を防ぐことができます。
  • 遺伝性のポリープがある場合は、病気に応じた専門的な管理が必要です。

内視鏡的切除(ポリープの摘出)

  • ポリープが大きい、増えてきた、出血を伴う、あるいはがんの疑いがある場合は、内視鏡での切除が必要です。
  • 当院では、ポリープの状態に応じて信頼できる連携病院へ迅速にご紹介できる体制を整えていますので、安心してご相談ください。

関連するポリープ:十二指腸ポリープについて
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胃カメラ検査の際、まれに十二指腸にポリープ(隆起性病変)が見つかることがあります。
多くは良性の変化(Brunner腺過形成など)で、経過観察となることが一般的です。

一方、腺腫(前がん病変) が疑われる場合は、
十二指腸は壁が薄く穿孔のリスクが高いため、専門的な治療(内視鏡切除)が可能な医療機関 での対応が必要になります。

当院では診断まで行い、必要に応じて適切な専門施設へご紹介いたします。

さいごに
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胃ポリープの多くは無症状で、健康診断や人間ドックで行った検査で偶然見つかることがほとんどです。
中には「検診のバリウム検査で指摘されたけど、症状がないから様子を見よう」と放置している方も多くいらっしゃいます。

しかし、胃ポリープの中にはがん化するもの貧血を起こすものもあります。
まずは一度、胃カメラで正確に調べることが大切です。これにより、治療が必要なポリープかどうかを判断できます。

胃ポリープや胃カメラ検査について気になることがありましたら、お気軽に当院へご相談ください。