好酸球性食道炎

好酸球性食道炎とは?
Eosinophilic Esophagitis-01

好酸球性食道炎(こうさんきゅうせいしょどうえん)とは
食道の粘膜に「好酸球」という白血球の一種が異常に集まり、炎症を起こす病気です。
通常、食道には好酸球はほとんど存在しませんが、この病気ではアレルギー反応などの影響で好酸球が集まり、
慢性的な炎症が続きます。(胃腸に炎症が起こった場合は好酸球性胃腸炎といいます。)

喘息・アトピー性皮膚炎・花粉症などのアレルギー体質の方に多くみられ、アレルギーとの関連が深い病気と考えられています。

近年、内視鏡検査の普及により診断される機会が増えている病気です。

好酸球性食道炎の原因は?
Eosinophilic Esophagitis-02

好酸球性食道炎は、食物アレルギーをはじめとしたアレルギー反応が関係していると考えられています。
しかし、原因となるアレルゲンを特定できないケースも多く、はっきりした原因が分からないことも少なくありません。

好酸球性食道炎の主な症状
Eosinophilic Esophagitis-03

代表的な症状には、次のようなものがあります。

  • 食べ物がつかえる
  • 飲みこみにくい
  • 胸のつかえや胸やけ

これらの症状は逆流性食道炎とよく似ているため、両者の見分けには内視鏡検査(胃カメラ)などでの確認が必要です。

好酸球性食道炎の診断・検査Eosinophilic Esophagitis-04

好酸球性食道炎は、上部内視鏡検査(胃カメラ)と組織検査(生検)で確定診断されます。

胃カメラ検査について

内視鏡では、食道の粘膜に次のような特徴が見られることがあります。

  • 縦に走る溝
  • 白い斑点(白苔)
  • 狭くなっている部分(狭窄)

これらの部位から組織を少量採取し、顕微鏡で好酸球が増えていないか確認します。
一定以上の好酸球が認められた場合に、好酸球性食道炎と診断されます。

血液検査について

必要に応じて血液検査を行い、好酸球の数やアレルギー体質との関連を確認することがあります。
ただし、血液検査だけで診断は確定できず、最終的には内視鏡による組織検査が重要となります。

好酸球性食道炎の治療Eosinophilic Esophagitis-05

症状がほとんどない場合は、経過観察で様子を見ることがあります。
一方で、症状が強い場合や炎症がひどい場合には、以下の治療法が行われます。

1.薬物治療
  • PPI(プロトンポンプ阻害薬):胃酸の分泌を抑え、症状の改善に有効です。
  • ステロイド薬:免疫の過剰な反応や炎症を抑えます。局所的に使用する場合が多く、副作用を最小限に抑える工夫があります。
2.食事療法
  • 原因となるアレルゲン(牛乳・卵・小麦・大豆など)を一時的に除去することで症状が改善する場合があります。
  • 医師と相談しながら、バランスの良い食事を保つことが大切です。
3.内視鏡的拡張術
  • 食道が狭くなっている場合に、内視鏡を用いて食道を広げる治療を行うことがあります。
  • 治療の適応については、状態を確認したうえで判断し、必要に応じて連携医療機関へご紹介いたします。

治療後の生活上の注意点・再発予防Eosinophilic Esophagitis-06

好酸球性食道炎は、治療で症状が落ち着いても、再発することがあります。
以下の点に注意すると、症状の再発を防ぎやすくなります。

1.食事の工夫
  • 原因となるアレルゲン(牛乳・卵・小麦・大豆など)が分かっている場合は、医師と相談して適切に除去します。
  • 食事制限を行う場合でも、栄養バランスに注意しましょう。
2.薬の服用を守る
  • PPIやステロイドなどの薬は、医師の指示通りに服用することが大切です。
  • 自己判断で中止したり、量を変えたりしないようにしましょう。
3.定期的な経過観察
  • 症状がなくても、定期的な内視鏡検査や診察で炎症の再発がないか確認します。
  • 早めに異常を発見することで、症状が悪化する前に対処できます。
4.症状のチェック
  • 食べ物がつかえる感じや胸の違和感が出たときは、できるだけ早めに相談してください。
  • また、症状の変化がある場合も、お早めにご相談ください。