胃粘膜下腫瘍(SMT)

胃粘膜下腫瘍(SMT)とは?
Gastric Submucosal Tumor-01

ポリープや一般的な胃がんは胃の粘膜表面に発生しますが、胃粘膜下腫瘍(SMT)は、胃の粘膜の下にできる腫瘍です。

  • 多くは良性ですが、悪性の可能性があるものもあります
  • 組織の種類によって、いくつかのタイプに分かれます。
  • ほとんどの場合、自覚症状はなく、健康診断や胃カメラで偶然発見されることが多いです。

胃粘膜下腫瘍は、見た目では良性か悪性か判断が難しいため、必要に応じて精密検査を行います。

胃粘膜下腫瘍(SMT)の種類と特徴
Gastric Submucosal Tumor-02

胃粘膜下腫瘍は、発生する細胞の種類によって良性のものと悪性の可能性があるものに分けられます。

良性の腫瘍

  • 平滑筋腫
    胃の筋肉由来の腫瘍。ほとんどが良性で、経過観察で問題ありません。
  • 血管腫・リンパ管腫
    血管やリンパ管由来の腫瘍で、良性です。
  • 神経鞘腫
    神経由来の腫瘍で、多くは偶然発見されます。大きい場合や症状がある場合は切除することがあります。

悪性または悪性化の可能性がある腫瘍

  • GIST(消化管間質腫瘍)
    消化管で最も多い粘膜下腫瘍。悪性化することがあり、サイズや増殖スピードに応じて治療方針が決まります。

※胃のリンパ組織から発生する腫瘍として 胃悪性リンパ腫 があります。まれに内視鏡で粘膜下腫瘍のように見えることがありますが、見た目だけでは良性か悪性か判断できないため、必要に応じて組織検査が行われます。

胃粘膜下腫瘍(SMT)の原因Gastric Submucosal Tumor-03

胃粘膜下腫瘍が発生する正確な原因は、まだ完全には分かっていません。
一部では、遺伝子異常や細胞増殖の異常などが関与していると考えられています。

胃粘膜下腫瘍(SMT)の症状Gastric Submucosal Tumor-04

多くの場合、症状はありません。腫瘍が大きくなると、胃の圧迫による腹部不快感、膨満感、胃もたれなどが出ることがあります。
まれに出血や貧血を起こすことがあります。

胃粘膜下腫瘍(SMT)の診断・検査Gastric Submucosal Tumor-05

上部内視鏡(胃カメラ)

当院では、初期診断として胃の粘膜下に腫瘍が膨らんでいるかどうかを確認し、腫瘍の形や大きさを直接観察していきます。

超音波内視鏡(EUS)/超音波内視鏡下穿刺吸引(EUS-FNA)

  • 腫瘍の深さや性状を詳しく観察できます。
  • 粘膜の下に隠れている腫瘍は、通常の内視鏡生検では採取できないことがあるため、超音波で病変を確認しながら針で組織を採取します。
  • 採取した組織で、良性か悪性かを判定します。

CT検査・PET-CT検査

  • 腫瘍の大きさや正確な場所、転移の有無を確認します。

※当院では超音波内視鏡(EUS)や針による組織採取、PET-CT検査は行っておりませんので必要と判断した場合は、専門施設をご紹介しております。

胃粘膜下腫瘍(SMT)の治療と経過観察Gastric Submucosal Tumor-06

胃粘膜下腫瘍の治療法は、腫瘍の性質や大きさ、進行具合によって異なります。

  • 腫瘍が小さく、悪性の可能性が低い場合
    定期的な経過観察で様子を見ます。
  • 腫瘍が大きい場合や悪性が疑われる場合
    内視鏡的切除や腹腔鏡手術などが検討されます。
    また、GISTなど一部の腫瘍では、分子標的薬による治療が行われることがあります。

さいごにGastric Submucosal Tumor-07

胃粘膜下腫瘍(SMT)は、多くの場合自覚症状がなく、健康診断や胃カメラで偶然発見されることがほとんどです。
ほとんどの腫瘍は良性で、経過観察で問題ありませんが、まれに悪性のものもあります。

早期に正確な診断を行うことで、必要な治療を安全に受けることができます。
健診や胃カメラで異常を指摘された方は、自己判断せず、お気軽にご相談ください。